第66回香港和僑会

第66回
若手起業家5名
第66回香港和僑会
開催日
1月28日(金) 19:00 ~ 21:30
開催場所
日本人倶楽部
参加者数
30名
第66回香港和僑会
<第1部>
■海鮮浜焼・漁師居酒屋「魚八水産」 代表 中村光成氏
テーマ「香港を選んだ理由、店舗立ち上げまでのストーリー、将来ビジョンについて」
福井工業大学工学専修科在学中に建設会社で宮大工の修行をする。建設会社に就職後、リフォーム会社を立ち上げて大手メーカーや官公庁の仕事を元請けとして受注し、成功を収める。しかしながら、地元では元請けとして優位性から、周囲から一目置かれるものの、仕事のやりがいが感じられず、日本国内での建設業の将来性を考えた場合に、海外での起業を考えるようになった。実家が飲食業で馴染の深い海鮮居酒屋を展開することを決意し、アジアでの店舗設立について調査を行った結果、香港は日本人が多く在住しており市場の発展性が見込めると判断し、コーズウェイベイに海鮮浜焼・漁師居酒屋「魚八水産」を2010年8月16日にオープンさせる。
■株式会社 凪スピリッツ / 合同会社 凪
ラーメン「豚王」香港店 代表取締役 生田智志氏
http://www.n-nagi.com/
テーマ「豚王(ラーメン店)オーナーの香港店立ち上げまでの
ストーリーと香港ラーメン界の新しい風となりうる野望」
都内の有名ラーメン店で修業後、2004年9月に新宿ゴールデン街での限定営業を皮きりに、週替わりの本格ラーメンが話題となり、2006年にラーメン凪を渋谷で開業し、成功を収める。旅行で訪れたニューヨークや各国を見て回り、日本のラーメンがどこまで通用するのかを試してみたいとの思いから2010年香港セントラルにラーメン専門店豚王をオープンさせる。香港の競合ラーメン店のメニュー構成、味付け、面の硬さなど、市場を徹底的に調査して、日本の店舗と全く同じ本格派日本ラーメンであることを口コミやSNSなどを通じて潜在顧客にアピールすることにより、連日100人を超える行列ができ、CNNにも取り上げられる。
<感想>
お二人は、香港進出までの経緯は日本での事業を畳んで香港で起業された中村氏と日本での事業を香港にて全く同じモデルでの展開を行う生田氏で、対象的でしたが、ともに日本から世界へ日本の味とサービスを広めて行く強い意志を持たれている点が印象に残りました。
<第2部>
中村氏、生田氏に下記3氏を加えた香港・中国における食品、飲食、小売り、
ネット販売における海外進出事例に関する座談会
(1)Wakka International Co., Ltd.
代表 出口 友洋氏
『香港精米所 三代目 俵屋 玄兵衛』
http://www.tawaraya.com.hk
香港自家焙煎珈琲専門店 「asiri-coffee」
http://www.asiri-coffee.com
(2)深セン市信尚帽業有限公司
代表 鏡味 信平氏
2007年シンセン羅湖に日本デザインの帽子専門店「7HILO」を立ち上げる。
現在大連、重慶にもSHOPを展開中。
http://www.7hilo.com
(3)高橋 正浩氏
和僑総会事務局
日本から海外進出の窓口として様々な方から問い合わせを頂いている。
Wakka International Co., Ltdの出口氏は、日系アパレル会社から独立。コーヒーを自家焙煎、日本米を精米して通販で行っている。最初は日本人への販売を主体とするが本物志向の香港人からの注文が多数を占めている。
深セン市信尚帽業有限公司の鏡味氏は、ファッションの進化が中国で最も早い上海で帽子をかぶっている人が年々多くなっていることに着目して、シンセンにて帽子専門店を開業。ファッション雑誌で取り上げられ、ファッション感度の高い女性に人気のお見せとなり、現在、上海、大連、シンセンで多店舗展開している。
<感想>
出口氏、鏡味氏ともに対象顧客は香港人、中国人でありマーケットを徹底的に分析して日本人の感性を生かしてニッチな市場を開拓している点で共通している。地場に密着してマーケットを分析することにより日本人起業家が成功するチャンスはまだまだ多くあるように感じました。