第133回定例会
第133回
株式会社SPIRAL COLOR代表 田岡道子さん
開催日
10月25日(火) 19:00 ~ 21:30
開催場所
香港和僑会オフィス https://www.wa-kyo.org/contact
参加者数
0名
第133回定例会「色で魅せる!」
講師:田岡道子さん
<田岡さんについて>
田岡さんは、現在はタイのバンコクを拠点にし、世界でカラー関係の仕事に従事しています。タイに拠点を置く理由は、タイが東南アジアの車やバイクの生産集積地であり、その製品の色決定に関わるお仕事をしているからです。本も数冊出版していらして、タイ語での翻訳本もタイで出版されました。このセミナーの後も、上海と北京を訪問予定で、色の世界では、大活躍されている方です。
ちょうど、先日タイの国王が亡くなったところで、現在のタイの状況は、国全体が暗い
そうです。着るものは黒しかダメな状態で、香港の色彩が鮮やかに映ったとおっしゃっていました。
【プレゼン内容:概略メモ】
<カラーオブライフ>
色は光。
明度対比、色相対比、彩度対比、補色対比、面積対比⇒影響がある。色の視認性。
光の三原色RGB。100%は白
色の三原色マゼンダ、シアン、イエロー。100%は黒。
色味;味覚によって感じる色。パッケージで売上げ変わる。(例:青いご飯は食欲わかない。)
色香;嗅覚によって感じる色。
色にはプラスマイナスがある。
赤;プラス活発、情熱、愛情。マイナス危険、攻撃、争い、激情。イエローは来年の一番の流行色。グリーン;去年、今年の流行色。関東人は緑が好き。
なぜ術着が緑か?補色残像効果。
青;DNAに刻み込まれている。
紫;昔は高い顔料。だから高貴。
ピンク;若々しい。可愛らしい。ピンクの刑務所。犯罪激減。力が入らない。
グレー;謝罪の色。後退色。南国では汚く見える。
黒;〆色。
<パーソナルカラー>
アメリカから入って来た。ケネディの大統領戦。日本は80年代に入って来た。
基本的に、肌、髪、目の色から決まってくる。
大きく分けて、ブルーかイエローか、でみるのが基本。
160枚生地色でみていく。ブライダル関係では必須。
春夏秋冬、4つのタイプ。芸能人を参考にいろいろ紹介(レジュメ参照)
<インテリアのカラー>
同じグループの色は配色しやすい。
ヨーロッパ;色を塗るのが日常的、壁紙。日本は白壁。
タイで進行中のプロジェクト「入らない物件を内装変えて入居者決めたい。」⇒結果的に好評で入居者が決まった。(例:集中力UPさせる為に子ども部屋を青っぽい色。会話を増やしたいなら暖色系。)
<コーポレートカラー>
日本は赤が多い(赤か青の二つ)。アメリカ系は青(キリストのシンボルカラー)
<カラーマーケティング>
色彩調査。現状の色分析。1920年代に筆記用具から始まった。車も昔は黒しかなかった。シボレーが色付きの車を出した。車の色の変遷。各国別。アメリカは赤。ヨーロッパは黒。
売れる色、飽きられない色:
赤、黒、ブルー、白。DNAに染み付いた色。
ロングセラーになりやすい。
肌の色。黒、白。
食べ物の色、木の色。
国別好きな色;青が圧倒的。全世界の70%が好き。
18歳までに住んだ地域で好きな色が変わる。パッケージカラーはその土地を考えるといい。太陽から届く色温度が違うので、好まれる色が違う。日本でも違う。海外でも違う。ドバイのホテルの例。イタリア、色の統制が厳しい日本では京都が厳しい。タイ、カラフル。上海、グレイッシュ。オーストラリア、自然界にある色。
<トレンドカラー>
テキスタイルの見本市escape、フランス。
黄色とオレンジ/グレーの組み合わせ。今期は、とにかく黄色。
15番の黄色、11番のグレーの組み合わせ。
配色カラーのトレンド。ウェア毎に違う。
インテリア;House of Games。強い黄色。
なんだかんだ言っても、自然の色が好き。自然界の美しい色。商品を考えるときには、こういう自然界の色が好まれるのでは?
<質疑応答>
Q:色の流行り廃りは?人が決める、時代が決める?
A:人が決める。世界流行色委員会。
Q:パーソナルカラー、本人が好きな色と違う場合は?
A:工夫を教えてあげる事もある。小物使い。ネイルは色が大事。
<その他豆知識>
ランチョンマットをオレンジにすると食べ物が美味しく見える。お弁当箱は黒だと美味しく見える。帽子はバランス。骨格とか。
<まとめ>
田岡さんのサービス精神旺盛かつ面白トーク炸裂のセミナーは、話の内容が盛り沢山過ぎでどうまとめていいのか悩みました。色の概念、コーポレートカラー、地域別好まれる色、パーソナルカラー等、色に関する情報が満載でした。結論として、「人の感情や環境に対して、色の影響は非常に大きい。」という事がよく分かるセミナーでした。また、別の切り口で田岡さんに色のお話をして頂きたいです。
(文責:香港和僑会、執筆:香港和僑会会員 松岡美紀さん)