第23回香港和僑会
第23回
フレッド・カン法律事務所弁護士 武藤 錬太郎氏
第23回香港和僑会
開催日
3月1日(木) 19:00 ~ 21:30
開催場所
日本人倶楽部
参加者数
35名
第23回香港和僑会
「ビジネスをやる上でも、投資をやる上でも、法律と税務に長けていなければ、金持 ちになることは難しい。法律はパワーなんだ。」( 本田健著 「ユダヤ人大富豪の教え」 P173 ”専門家の協力をうまく得る” より)
金持ちになりたいかはともかく起業を目指すなら、法律の専門家のアドバイスは時と して必須である。わかってはいるが、一般的には『弁護士は敷居は高い気がする」というのが、一般的 な法律家に対する印象ではないだろうか。まして香港で日本語のできる法律家は限られる。そういった意味で、今回のような話を聞けるのは私にとっては願ってもない機会とい えた。 講師はフレッド・カン法律事務所の弁護士 武藤 錬太郎先生。
1993年から香港フレッド・カン法律事務所入所。14年の経験を持ち2002年には香港律 師会にて弁護士登録している。
法律の専門家の話しといえば難しいのが相場。しかもテーマはコンプライアンスとこちらも固めの話題。こ、これは手ごわい。理解できるか心配だった。
しかし、ご自身の実際にある会社のために作ったコンプライアンスの話を下敷きに話されたの でイメージが湧きやすく非常にわかりやすかった。特に、会場の関心を集めたのはセクハラの話題。日本同様、いやあるいは日本以上に 訴えられたら勝つのは非常に難しそうだ。
「がんばってるな」と女子社員の肩をたたくいても、訴えられたら誰も見ていないと ころでは証明は難しい。
まして満員電車では・・・。
口の悪い人に言わせると、「香港の検事は”有罪志向”」とも。
検事としての成績をあげるには有罪にした実績数がモノを言う!?
いずれにせよ注意が必要だ。
尚、「香港では不動産取引でも法律の専門家が絡むので法律事務所に来る人もノーネクタイは当たり前。サンダル履きなんて人も・・・」と決して敷居は高くない雰囲気とのこと。
気になるお値段も「時間制でランクにより1時間$1,500~$4,000」
従って弁護士との賢い付き合い方は「自分のできる作業は自分でやる事のより誰でも出来る作業でいたずらに弁護士の時間を食わないようにする」そのほか勉強になったこと
香港では独禁法がない(知らなかった)
マカオでは弁護士の数が少ない。100人程度!?(因みに香港は5000人とか法律も原文はポルトガル語。→人が足りないのでかなり時間がかかる事も。 香港では私人同士の”賄賂”も処罰の対象。など全て紹介できないのが残念。今回、お話を聞きながら考えた。
考えてみれば当たり前だが、弁護士は単なる悩み相談ではない。例えば「婚約者が一向に結婚してくれない」というケースの場合、結局、自分はどうしたいかが重要。
例えば、慰謝料を選択するなら関係は修復出来なくなることを覚悟する必要がある。会社同士の関係も基本は同じ。結局事が起きてからでは遅すぎる。
◆今回の学び
「弁護士は過去のいろいろなケースを経験しているので、特に先人の過ちを繰り返さないという意味での活用をしたい」
勉強になりました。(文責 上野)