第44回香港和僑会

第44回

金雁貿易公司 代表 張 書雁氏

第44回香港和僑会

開催日

12月19日(金) 19:00 ~ 21:30

開催場所

日本人倶楽部

参加者数

30名

第44回香港和僑会

◇千年に一度のチャンス

「100年に一度の危機到来」といわれる昨今。今まで生きてきた時代のさまざまな常識が音を立てて崩れていく。いったいこれから何を指針に生きればいいのか、この異国の地で?そもそも、いったい誰をメンターとして仰げばいいのか?100年以上ビジネス界で一流の現役の人など身近にいないし・・・。

「人はいずれ死ぬから仕方がないとは思うが、しかし…」

「まてよ。」

先人の知恵は言い伝えや書籍という形で立派に残っているではないか。

特に中国の古典的名言は何千年の時を単に生き抜いただけではなく、あの激動の時代に鍛え抜かれ、磨かれた名言揃い。特に我々のように日本を飛び出して海外・香港で起業などして活躍する人にとって必修の知識と言える。そういった意味でこれからを生き抜く指針としての『中国古典』のお話はぜひ聞きたかった。

しかし当日は女房の誕生日と重なりまたしても涙(?)の欠席。再び後悔先に立たず。

一年を締めくくる12月の今回は3本立ての豪華版。

1『在日15年の中国人女性が語る中国人から見た日本人』金雁貿易公司代表 張 書雁氏

2『私が学んだ中国古典』太陽商事 董事長 筒井 修氏

3『2009年マニュフェスト』同 筒井 修氏

張女史のお話も単に中国人からの日本人論という意味ばかりでなくもう一つ違った角度からの楽しみ方も。

それは

『中国人から見た中国人』という見方。「(中国人から見ても)アバウトな中国人をパーフェクトに変身させるのも教育次第」といった意見がフロアーから飛び出すなど異文化が共存共栄する和僑会という場ならではの盛り上がりも。(こちらもライブで見たかった)

そして3つ目は年末お約束の「マニュフェスト」。

「目標なくして成功はありえない」が口癖の筒井師匠の十八番(おはこ)である。「無理のたくさん目標を掲げなくても構わない。2、3つでもいい。むしろ、厳選された目標をひとつでも達成できれば10年で10個の目標が達成することになる」と。

我が身を振り返るとその年ごとの気分で何も目標を掲げない年もあれば欲張りすぎてたくさん掲げて計画倒れといった年も。確かに数が多ければいいというものではない。ひとつでもほんとに実現したい目標を達成すればその意味こそ大きい。はやり積み重ねが肝心。

今回でめでたいニュースも飛び出した。荻野会長、岩見香港柔道館長、若井節子社長らが和僑会の顧問になっていただけることとなったと師匠から報告が。

若井節子社長は言うまでもなく女性起業家の相談役にうってつけのかた(これでますます女性会員も増えるのでは?楽しみ、楽しみ♪)。

第26回 「大和魂!香港と日本の掛け橋になれ!」          

B&Wファーイースト 社長 若井 節子 氏↓

http://www.wa-kyo.com/report_wakyo_0026.html

岩見館長は昨年11月に柔道を通じて日本文化の普及に貢献したとして旭日双光賞という勲章を受章されたばかり。2月16日には香港柔道館で新年会が開かれる。さらに、ここで礼節についてのお話を頂けるとのこと。

第34回和僑会岩見館長ご講演の様子↓

http://www.wa-kyo.com/report_wakyo_0034.html

荻野会長は「私は新しい事業の数字は見ない。この事業はどうイノベーティブか?社会にどれだけ貢献できるか?といったことが関心事だ」というお考えの持ち主。師匠も舌を巻くスケールの大きい考え方で事業を多角的に展開されている。驚いたことに、兆多忙のその方曰く

「和僑会メンバーからの36通のメールを保管してある」と。

保管していることに驚くと同時に「三十何通」と数まで覚えているとこるが凄い。(と例によって妙なところで感心)

第31回 「香港ビジネス成功の秘訣」

フェニックス集団 会長 荻野 正明 氏

http://www.wa-kyo.com/report_wakyo_0031.html

第43回荻野会長ご講演の様子

http://www.wa-kyo.com/report_wakyo_0043.html

このようにさまざまな方々に和僑会に支えられて、2009年はさらに前進の年の予感を感じる12月の和僑会でした。

皆様、ありがとうございます。

千歳一隅(千年に一度のチャンス)激変の時代はまた卓越した人材を輩出した時代でもあった。新しい年が皆様にとってさらなる躍進の年でありますように!

(ここまでの文責 上野)

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第44回香港和僑会議事録

2008年12月19日

講師:

金雁貿易公司 代表 張 書雁氏

テーマ1『在日15年の中国人女性が語る中国人から見た日本人』

太陽商事 董事長 筒井 修氏

テーマ2『私が学んだ中国古典』

テーマ3『2009年マニュフェスト』

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テーマ1『在日15年の中国人女性が語る中国人から見た日本人』

金雁貿易公司 代表 張 書雁氏

自己紹介:北京出身の大陸育ち。24歳まで中国にいた。

河合塾で語学を学び結婚、愛知学院大学に通い卒業後ゲーム開発や通信販売の会社に就職したが、長続きしなかった。

15年前の名古屋だが閉鎖的な印象を持った。主婦で働く人も少数派だった。「変なチャイニーズ」と陰口を叩かれた事もあった。しかし、私はマイペースなので外に出て働いてよかったと思っている。もっとも現在の名古屋では主婦も働くようになっているので当時とは随分趣(おもむき)は変わっている。

今日の機会を頂き少し興奮気味である。まだ何から話せばよいのか戸惑っている。今回この様な機会を頂いたのも和僑会・筒井会長とお会いしたお陰である。9月にお話をした折に15年日本に住んでいるのだから日本の事も良くご存知でしょう、話をしてみてはどうか?と勧めて頂いた。2ヶ月悩み真剣に考えた。じっくり考えてみると和僑会と出会って生き方/考え方が変わっていることに気がついた。国籍と関係なく受け入れてくれたグローバルな度量に共鳴している。一生付き合っていきたいとまで考えるようになっている。だから名古屋の知人も東京和僑会連れて行ったりもしている。今後は中部和僑会の立ち上げも視野に入れている。

◇対照的な中国人と日本人

さて、中国人と日本人の違いに付いてだが、中国人はアバウトで大雑把(おおざっぱ)なところが多い。自分もそうだと思う。買い物で例えると100円の物を買って不都合なところがあっても「100円なのだからこんなもんか。」で納得してしまう。

日本人は几帳面(きちょうめん)で細かく(お金に)渋い。特にビジネスになるとこの傾向は顕著になる。先ほどの100円の買い物の例で行くと100円でも不都合があるとクレームの対象になってしまう。100円のものでも1万円のものと同じクオリティを求めているのではないか。

このような文化・風土の違いが考え方や表現方法の違いとなりトラブルの遠因となっているのだろう。

私はある不動産関係の社長さんから字を書いて欲しいと頼まれた事がある。頼まれた時は何で私に字を書いてもらいたがっているのか不思議に思ったのだが、どうやら中国人はみんな字が上手だと思い込んでいたらしい。書いた字を社長に見せると、「心を込めて書いて欲しい。」と苦言を呈された。このように思い込みから失敗に繋がる例も多い。

日本人は親切で単純だから、ビジネスでもすぐに信じるしだまされやすい。

一方で中国人は相手をよく見てからビジネスをする。

名古屋に手羽先のヤマチャンという有名な居酒屋がある。山本社長はビジネスマンとしても優秀な方で尊敬しているのだが、香港に居る私の元に手書きのハガキを3通も頂いた。私は「マズくても食べに行きます」と冗談めかして返事をし、実際に日本で開かれた山本社長の講演会に行き、手紙を持ってお会いし「感動した」と伝えた。

普段の生活で気付いたこと。昔は赤でも無視して歩くのは外人だけだったが今では日本人も信号無視するようになったことだ。

それでも、まだ日本人は規則をよく守るほうだと思う。ゴミの日が決まっていてみんなそれを守っている。学生寮の管理人をしている知人がいるのだが、留学生はゴミの日を通知しても全然守らないと嘆いていた。燃えるゴミの日、燃えないゴミの日を守らないと近所から学校にクレームが出るので仕方なく学校はゴミ捨て場にスタッフを派遣し監視する事にしたのだと言う。決まっているのに従わないのはおかしいしこんな事で人員を派遣するのはもったいない。

だが、日本は良いことばかりでもない。面接で親を連れてくる若者がいるのだ。環境が良すぎて自立心が育ってないのだろう。

経済環境としては不景気だが新聞もニュースもマスコミ全体が不景気の報道を出しすぎだと思う。どうして前向きで陽気な報道が出来ないのだろうか。09年の目標を考えているところだが不景気だと言わずにがんばることを心掛けたいと思う。

Q1:台湾サプライヤーで技術問題が発生した。彼ら曰く不良率が0.5%で1%以下と少ないから心配しなくてもいい。相手に迷惑を掛けているのに大した問題じゃないと言うのはどういう事か?問題が発生して「大した問題じゃない」と言うのは迷惑を掛けられた相手がサプライヤーを気使って(きづかって)発言するセリフであって、迷惑を掛けた張本人が口にするセリフではない。と思う。この考え方がどうしても理解できないのだが、どういうことなのか解説をお願いしたい。

A1:あなたのおっしゃる通りだと思うが、良い方法はない。

子供向けの洋服を扱う会社が中国・台湾に技術指導員を出して指導したのだが一向に成果が上がらなかった。逆に工員を日本に3ヶ月~1年住まわせると日本人っぽくなりうまくいったのだが、彼らは中国に帰るとまた元に戻ってしまったのだという。

だから、完全にはムリなのだと思う。アバウトさは直せないだろう。道徳がなかった時代もあるので半世紀掛かるのではないか。

日本人は中国人に繊細さや細やかさ、パーフェクトを求めているが中国人が本当にそうなったら日本はどうなるんだろう?

いずれにせよ時間を掛けて教育するしかないと思う。取り敢えずこの問題は多目にオマケしてもらうのが現実的な解決方法だと思う。

頼さんの発言 

(中国人の立場から見ても)中国人にパーフェクトを求めるのは無理じゃあない。教育の仕方に工夫が必要なのだ。大雑把であるというのは自分を赦しているだけなのだ。

ある会社で伝言ゲームをやった。1列10人。最初に社長が伝えた伝言が最後は全然違った内容になって伝わっていた。このゲームで小さなミスでも大きな違いとなって現れると言う事を中国人社員は理解した。

それと管理職から直接伝えると言うのも大事だろう。

テーマ2『私が学んだ中国古典』

太陽商事 筒井会長

本題に入る前に皆さんにお知らせしたい事がある。和僑会の顧問に荻野会長、岩見館長、若井節子社長をお願いした。特に若井節子社長は女性起業家の相談役にうってつけと考えている。色々な方が和僑会を支えていく、皆様の支えで前進して行きたいと思っている。

さて、本題に入る。

*仰いで天に恥じず、伏して人に恥じず(堂々たる人生)孟子

成功する人と失敗する人で何が違うか?成功する人は必ず成功する考え方をしており、失敗する人は必ず失敗する考え方をしている。

失敗する考え方をする人はごまかして儲けたとしても一時(いっとき)人より儲けただけで長続きはしない。そのような人からは人は離れていくだろうし、本人もいずれは恥ずかしい思いをしなければならなくなる時が来る。政治でも経済でも経営にも通じる。

景気が悪い環境であなたならどうするのか?と質問状を貰った。

私は「正しい行動をしていれば良い。」とご返事申し上げた。

景気の良い時に着実に利益を上げ、少しずつ貯めていく。貯めるのは冬の時代に備えるためだ。

日比谷公園などの設計で知られる大資産家に本多静六がいるが貧しい環境ながら東大に入りドイツに留学し林業を学んだ。少しずつお金を貯めて山を買い60歳には大資産家になっている。

経済には上がり下がりがあるが、会社の経営に付いては景気がよかろうと悪かろうと全て経営者の責任だ。例えば100のお金があるとする。借金をして200も注ぎ込んだりしたら、経済の波が落ち込んだ時には何も残らなくなる。このように波に乗っかった人たちの3分の1ぐらいは潰れている。それは正しくない考えをしていたからである。自分は中小企業でも無借金経営をしている。世の中の仕組を分かって対処するのがよい。工場を借りるか買い取るかの選択がある場合は買い取るのが良い。どんな波が来てもクリアできるからだ。よしんば売上が半分になったところでやっていけるという考えが正しい考え方だ。

Panasonic創始者の松下幸之助は自らの弱点を長所と変えていた。

1つ目はすごく貧しい家庭に生まれたのが幸いしていると考えた事。2つ目は学歴がなかったこと。その上父親は借金を抱え10歳から丁稚奉公しなければならなかった。3つ目は絶えず病気がちで健康に優れなかったこと。

幸之助曰く、『学歴がないから学歴のある人達に働いてもらおうと思った。どうしたら大卒が私の為に働いてくれるか?働いてくれる環境を作ろうと考えた。自分は病弱だからリーダーシップが取れない。どうやってみんなが働いてくれるか考えた。』

これが正しい考え方だ。環境をひがむのは正しくない。金融危機が来ても動じないことだ。