特別講演会
第0回
ザ・レジェンド・ホテルズ&トラスト株式会社 代表取締役CEO 鶴岡秀子氏
特別講演会
開催日
2月27日(金) 19:00 ~ 21:30
開催場所
日本人倶楽部
参加者数
40名
特別講演会
◇夢を次々昇華させる人
「これほどの夢の話を、よくも”さらっ”と言ってのけた」
今回の講演内容を評して下地会長補佐が実に面白い形容をし笑いを誘った。
(確かに・・・)
壮大な夢をいとも簡単そうにサラッと言ってのけた。
そもそも”現在・過去・未来の自分の夢や仕事をわかりやすく説明する人”に私は今までお目にかかった記憶がない。また、夢は実現しつつある。
鶴岡秀子ザ・レジェンド・ホテルズ&トラスト社長(通称ツルちゃん)は10歳のころからとにかく起業することを心に決めていた。何をやるかは別にして。
その後、流通・会計系コンサル会社と起業のための修行を積んだ。30代で仲間とIT起業を立ち上げ140億円規模に成長させ、その会社をITの勇“楽天”に売却。
ある日、自分の本当にやりたいことはホテルだと気がつく。その日を境に、まったくホテルはど素人だった彼女が『伝説のホテルづくり』に、文字通りゼロからスタートしたのが今からわずか3年前。すごいことに、それが来年のオープンが既に見えてきている。
今回の講演では彼女ならではの「あり得ないような夢のかなえ方」の秘密を存分に語った平易だが密度の濃い講演。これを文字に起こすとおそらく数十枚、・・・いや100枚近い議事録になってしまうだろう。何しろ、ご自身の著書3冊のエッセンスまでぎゅっと押し込めた内容である。
しかし・・・
ある意味、今回ほど議事録つくりが楽な講演はないとも言える。
なぜか?
講演料ウン十万円はくだらないと噂の超人気講師のツルちゃんだが、ありがたいことに過去の講演などの”音声・動画資料”がことのほか充実していた。しかもそれらを無料で公開しているのだ。
今回聞き逃した人は是非、そちらのサイトで聴講いただければと思う。下記の音声や画像をみればかなりの部分、今回の雰囲気が伝わってくると思う。
人を引き込む語り口。プロのアナウンサーのようによく通り声で淀みなく話し、それでいて熱意がこもっているので聴く人の心を打つ。「聞きながらつい目頭が熱くなったよ」と漏らす男性リスナーもちらほら。
鶴岡秀子さんの講演とほぼ同じ内容が以下のサイトで音声がダウンロード可。〈約1時間)↓
http://www.forestpub.co.jp/legend/
もう10分おまけ。感動の伝説のホテルプロジェクトの全容がわかる。↓
https://legendhotels.jp/greensheet/L_door.html
そしてもし、もう5分・・・あの感動経営の角田先生も「5分間で、泣けます!」と絶賛!
https://legendhotels.jp/greensheet/movie.html
「な~んだ。音声を聞けるならわざわざ講演に聞きにいかなくてよかった」
こう安心する人もいるかもしれない。
しかしそうではないと思う。ライブで聴きにきた人に損はさせないのがツルちゃんの本領。
鶴岡秀子の入り口は間口が広く、入門しやすい。しかし奥行きがとても深い。本当のところは生で見ないとわからない。(会っても”群盲象をなでる”の感はあるが・・・)
今回は生ツルちゃんを見てそれぞれにプライスレスの収穫があった人が多かったのではないだろうか。以下に”おまけ”のひとつとして私のなでた”象”(失礼!)の感想を述べさせていただいた。
それにしても・・・
こんな講師が自腹・手弁当で和僑会のために来て講演後の懇親会までお付き合い。ありがたい限りである。ちなみにツルちゃんは今回の夜の講演のためだけに香港に来た。日本から朝の便で来て翌日の早朝には台湾へ行く強行軍。しかも自費で。
まさに感謝、感激である。
以上
(文責上野)
======以下はおまけ。=======
おまけその1 【徹底分析 3冊の著書と今回の講演の関係についての研究】
鶴岡秀子を文字で楽しみたい方のために著書についても少し触れたい。
今回の講演でも話の出た3冊の本読みやすくかなり面白い。どれも起業家にとって参考になり、必見。興味のある節だけでも拾い読みすることも悪くない。
詳細は何ページあっても足りないので以下に今回の講演と著書の対比を試み見出し風にまとめた。興味のある方は是非原書で。*香港の方ならJBNの図書コーナーで閲覧できます!
『天国体質になる』
(略号“天国”) 『一人で20人分の売上!新人ツルちゃんの接客営業』
(同“20人”) 『10歳から起業すると決めていた』
(同“10歳”)
▼カリスマコンサルとの対談 CDもあります! 神田昌典さんの対談CD
「あなたの夢に巻き込む、魔法のコミュニケーション」
http://www.kandamasanori.com/ItemDetail.php?ItemCode=TS0089-A
◇講演のハイライトと著書の比較 (無駄のない語り口で要約断念。詳しくはぜひ原文を!)
1)自分の強み・特徴は10歳から起業を考えていたこと。理由は父親が事業家、だったこととお勉強が嫌いだったこと。(笑 (P2 10歳)
2)お金に負のイメージなく育てられたのが幸いだった。『人生ゲーム』でもお金は感謝のしるしの投票だとポシティブに理解。早く経営したくてしょうがなかった。(20倍 P42 10歳 天国P14)
3)経歴:大学を卒業するや「商売を学ぶなら断然流通!」と思い込みアパレル小売に就職。気がつくと1年で人の20倍の販売実績を達成。「その話をぜひ本に」と3年前「20倍」を出版。すると講演の依頼が殺到。講演のたび 「実は10歳から起業を考えていた」という話をしていたところ今度はその話も本にという話に。
小売を卒業し、「少し固めの仕事の経験も」と会計方面へ飛び込む(旧アーサーアンダーセン)
家にタッチ・アンド・ゴーの日々。毎日26時間(?)猛烈に働く。( P124 10歳)
2000年に仲間と3人でインターネットビジネスで念願の起業。5年間100人の従業員規模へ。150万人の利用者獲得、売上14億円、売上そして利益も2億円を達成。その会社を楽天に売却。
(現 楽天リサーチ。)
そして「伝説のホテル」の夢に出会う。
4)吉野家チェックが趣味という変わった小学生。吉野家を覗いては店の回転率や客単価を分析するの変な子供だった(P5 10歳)
衝撃的な記憶!:店の売上を1.2倍にするのは大変。お蕎麦屋さんの隣の焼肉屋が同じ経営者というのを知ったとき。だが「そうか、お店を2軒にすれば売上は2倍に♪」経営者の視点の違いに子供ながらに驚く「早く経営者になりたい」想いを強くする( P7 10歳)
5)人と違うことをやる重要性を教えられたディナークルーズ・ショー(自分軸):
子供のころディナークルーズ・ショーで歌手の歌に感激。勇気を出して曲の合間に握手を求め歌手の下へ一番乗り。 歌手からほお擦りまでされて喜んで席に戻ろうとして、ふと振り返えると握手を求めて殺到する人々を阻止する係員の光景に驚く。「一番と二番では大違い」(P17 10歳)
6)20人分もどうやったら売れるのか?:秘訣はお客様との本番共有力! (P67 10歳)
お客様にとってその服を着る本番は何か?子供の卒業式などの本番の光景をお客様と共有出来れば黙っていても売れていくことに気づく。
7)大発見ツルちゃんの法則:『真ん中も右から見れば左』:見る立位置で見える光景も違ってくる。
息子の教育に悩んだ時期、専業主夫を買って出てくれた夫に感謝。でも専業主夫を自分の理想の亭主と見るも駄目亭主と見るのも自分の見方次第(P156 天国)
8)好かれようとするよりお客様を好きになる:好きにさせるより好きになる方が簡単。しかも自分に好意を持っている人は嫌われにくいもの。 (P11 0 天国)
9)何にフォーカスするかが重要:ウサギと亀はフォーカスするところが違っていた話
①ウサギは亀に勝つこと、亀は”頂上に上った自分”をイメージしていた。だから亀はウサギが休んでいるのを見て自分もちょっと休もうとは思わなかった。→自分も、もし「あの先輩に勝ってやろう」などということにレベルに自分がフォーカスしていたらとても20倍は無理。せいぜいその人の1.2倍ぐらいしか売れなかったかもしれない。「経営者の視点で考える」 (P46 10歳)
②自分の店にない商品を買いに来たお客様。あなたが店員だったらどんな対応をする?自分の店だけでなくフロアー全体を活気づかせた伝説の方法とは? (P66 20人)
③20人分売るフォーカスの違い 「お客様を絶対綺麗にして見せる」と誓った。 (P168 20人)
10)志と野心の違いとは? (P195 天国 神田CD)
11)目的と目標をごっちゃにするとどうなる?目的にフォーカスするとは? (P130 天国)
12)天国と地獄は実は同じところ? (P134天国)
13)あなたは山の住人それとも谷の住人? (P171 天国)
14)村の門番の話:以前住んでいた村にそっくりな不思議な村。(P122 10歳)
15)100人採用の面接で確信した”いい人材を見分ける究極の質問”
「アナタはラッキーそれともアンラッキー?」 あなたはどっち?(天国 P10 P120 10歳)
16)「夢しか実現しない」福島メンターの話 (P203天国)仕事はセルフイメージの高そうな人に頼むに限る。なぜ?セルフイメージの高い人はいい加減な仕事で済ますのは自分のプライドが許さない!(≒自分から完成度の高い仕事をする。)
17)では自分のセルフイメージを高める毎日の習慣とは?:小さな約束を守る! (P143天国)
18)成功者の共通する性格とは?: 「素直で感謝の気持ちがある」 (P117 天国 P174 10歳)
*但し!素直で感謝も気持ちがあればそれだけで絶対成功するというものではない。〈笑
19)〈ツルちゃん理論)スパイラルの理論
大発見、いろいろなものはスパイラル〈もとに回帰する)
父親の問いかけで気がついたスパイラル:
「客単価の安い店はドアを自分で開けなければならないね。けれど少し高級になると自動ドアになるね。でも、もっと高級になるとどうなると思う?」と
「また手で開けるドアになるんだよ。ただし今度は開けてくれる人がつくけれどもね。」それを聞いて「なるほど、スパイラルで元に戻るんだ〈回帰)」と。いろいろなものがスパイラルなことに気がつく。
スパイラスのほかの例:
店員の新人時代は商品知識もなくお客の質問に答えられずいわゆる打たれっぱなし状態。しかし暫くするとなれてきて頭の中は商品知識てんこ盛り状態になる。今度はお客のニーズお構いなしに一方的に自分が話しだす。ベテランになると今度は自分があまりしゃべらずお客様のニーズに黙って耳を傾ける。
聞き手→話し手→聞き手 のスパイラル。当然のことながら新人時代とベテランとしての聞き役は外からは同じように見えるが中身はぜんぜん違う。
スパイラル事例その2: 回帰してMy Farmer(私の農夫)の時代が来る?
最近、仲間の間で盛り上がった話題。「そのうち回帰してMy Farmer(私の農夫)の時代が来るのでは?」大昔は自分の食べ物は自分で育てた。やがて物々交換。そして分業。いつしか生産者の顔が見えなくなった。しかし安全性などが重要視される中で「うちの野菜は田中さんの農場で作っているんだよ」「うちは柴田農場といった時代に回帰するのでは?」
20)セルフイメージの逸話「君にはそのシャツを着る価値があると思うよ」(アラン・コーエン)
今は超売れっ子のセミナーリーダーの彼にも昔ご飯もろくに食べられない時期があった。
あるとき友人に誘われ気晴らしにと思い買い物に。店で素敵なシャツを見つけた。値札を見ると手がとどく値段。しかし、レジに持っていくと値札の見間違え。実際の値段はその10倍とわかる。『自分にはとても買えない』買うのをやめようとしたとき友人が言ったのが、
「君にはそのシャツを着る価値があると思うよ」
「え?」
思い切ってそのシャツを買ったコーエンは、その後そのシャツに袖を通すたび『ボクにはこのシャツを着る価値がある』と自分に言い聞かせた。そしてそのことが今日の彼を作った。
講演の最後に「夢のかたり方」について・・・
◇ツルちゃん流 『夢の語り方』:どんな時に人は「この人ならやるかもしれない」と思うのか?
ツルちゃん流 夢の語り方のコツを友人が徹底分析。
ある日ツルちゃんの友人が彼女の夢の語り方を分析してくれた。分析を終えて友人曰く
「ツルちゃんの話し方は①私はこんなことをやりたい②思いついたきっかけは、そして③今日まで何をやってきたか。この順番で話している。だから人は信用するんだよ」『ふ~ん。』
たとえば「射撃でオリンピックに出場したいんですが?」ツルちゃん流にかかると…(P178 天国)
◇「人は進捗〈成長)する姿を信用するんだよ」・・・メンター福島さんの大好きな教え
福島さんが若いころ自分のビジネスプランを作ったが、たった1枚しか書けなかった。
それを尊敬する経営者にみてもらいに行った。
「これでは全く話にならないね」
「え、どうしてですか」
「だってあれも足りないこれも足りないじゃないか」
「ありがとうございます。わかりました!それをやればうまくいくんですね」
(ツルちゃんのメンターだけあって筋金入りの天国体質(楽天家)!)
そして修正・追加したものを持って今度は別の尊敬する経営者にみてもらいに。
「僕の事業計画を見てください」
「笑わせてもらっちゃ困ります」
「え~?どうしてですか?」
「あれがないこれが足りない・・・(以下同文)」
こんな事を30日、30人の経営者に繰り返した。いつしか事業計画も100枚を超えた。
福島さんの偉いところはその更新版を会った人すべてに送り続けたところ。
そして、30日後一番最初に会った経営者に電話をした。
「もしもし、福島です」
経営者「福島君、電話が来るのを待っていたよ。」
「僕が応援する。」
「君なら”必ず”成功する。」
福島メンター曰く
「人は進捗〈成長)する姿を信用するんだよ」 (P164 天国)
「未熟であれば成長の角度がそれだけ鋭くなるからね。」とも。
(ここも文責上野)
====著書紹介以上。この後は象をなでる。お暇な方は=====
◇おまけその2【象をなでるシリーズ(?):ありえない人格!?】
生で見る鶴岡秀子は実にさまざまな発見があった。したがって今回は少し議事録の趣を変えてそういった出版や講演で見る鶴岡秀子のイメージと実際お会いした印象の違いについてまとめてみたい。鶴岡秀子って一体どんな人??
◇多人格が仲良く同居した天国体質?:一見わかりやすい人が実は会ってみないとわからない。
以下のように、鶴岡秀子に関しては著書、CD、映像など沢山出回っている。しかしそういったものを見れば見るほど「しかし、これだけ違った側面がオンパレードだと・・・人間離れ?超人?」かえって人物像がイメージできなくなっていた。
ちょっと想像して見てほしい。
以下のエピソードをつなぎ合わせるとあなたの中では一体どんな人物像が描けるかを・・・。
ある証言「今まで見たことがない積極的な女性」筒井和僑会会長談。やり手ってこと?
「あだ名はヒメ〈姫)」 え?それでいてお姫様キャラ??
「人にすかれるより好きになってしまう天国体質の人」「絶対好きになる。相手を嫌いになったら負けだ」ある意味、悟りの境地。そもそも姫キャラと結びつかない地!?
「コンサル会社では一日26時間労働のモーレツ社員」ブルドーザー・キャラ?
「多忙な仕事の合間に3冊の著書を執筆するクリエーティビティも備える」アーティストの側面も?
「新人時代の1年で普通の社員の20人分売った」1.5倍も売れば凄腕と呼ばれるが・・・人間離れ?
「不幸に鈍感」お客のニーズに敏感なのに・・・。
「そして伝説のホテルと言う壮大な夢を実現しつつある」 ここまで来ると、もう想像を超える…。
などなどツルちゃん伝説はあげだしたらきりがない。
どれも紛れもない彼女の一面、なおかつそれぞれにすばらしい。
しかし、
きわめて素朴な疑問として、一体全体どうやったらこのような多面的なよい個性が一人の人間のなかに同居できるのか?私の中ではこういった要素を併せ持った人は想像できなかった。
何がわからないかといえば「(人を)嫌いになったら負けだ。」言うは易し。だが人間、誰しも苦手な人はのひとりやふたりはいるもの。まして大きな夢を実現するためには障害はつきもの。時には意図に反して人とのぶつかりもありそうなもの。とか
「結局どんな人だろう?ひょっとすると多人格者?まさか分裂症??」訳がわからなくなった。是非実際に会ってみたいもの。彼女の来香をクビを長くしてまった次第。
はたして当日。
空港の出迎えに師匠にくっついて行った、おかげで半日ばかり鶴岡さんとご一緒できた。
◇半日、傍で話を聞いてわかったこと「ネガティブは避けるだけでは追ってくる」
彼女の話を聞いていてわかったこと。ネガティブな話題がとにかく出ない人。通常、日本からの人とは挨拶代わりに「景気、政治、雇用、年金」などの暗い話題のひとつも出そうだが不思議なぐらい彼女とは半日ご一緒したがネガティブなトーンの話は皆無。
いや単にネガティブでないばかりではない。
「ポシティブ且つ〈またはではない)明るい話題しか彼女の口から出ない。」
彼女に接すれば、さすがのネガティブ好きな人も明る過ぎる話題についていけず、諦めておとなしくなるか、シッポを巻いて逃げていくかしかなくなる!?彼女を見ていてそういう気がした。
気づいたこと「そうか!ネガティブは避けようとするだけでは追ってくる 。攻撃は最大の防御。ポシティブで明るく楽しい話題でネガティブを追っ払え!」
◇最大の収穫:その日一番驚いたこと
講演と懇親会を終えての帰りエレベータでうまい具合に彼女と同乗。
「あの~。」
「つまらない質問ですが、10分間のスライドのナレーション、一体どのくらい練習されましたか?」
実は当日一番驚いたのは10分間のスライドショーでのナレーション。
原稿なしでアナウンサーのようによどみなくナレーションをぴったり10分間入れたのにももちろん驚いた。がそれ以上にびっくりしたのは内容が以前に見た10分間スライドナレーションの動画〈1年前に録画したもの)と寸分違わないものだったからだ。
「特に練習はしてませんが・・・。」ちょっと考えて
「何しろ、この1年で1000回ぐらい同じことを言っていますから自然と・・・。」
(え~!1000回も。しかも全く変えずに同じことを・・・)
私にとって、この答えは今までの常識が覆えってしまう大きなパラダイムシフトだった。
というのは、今まで、私のプレゼンや講演の常識(思い込み)は『話す内容は日々進化すべきもの。内容も毎回少しずつでも代えていくべきもの』だったからだ。
それをクリエーティブな才能を持ち合わせたアイデアにあふれる彼女が1年間も内容を全く変えずに頑に同じことを繰り返し繰り返し語っているという・・・。
「どういうことだ?飽きもせず」「ちょっとぐらい変えてやろうとか誘惑もありそうなものだ」
そのときはよくわからなかったが、この辺に彼女の秘密が隠されている気がして引っかかった。
◇数週間後の気づき、「感動を呼ぶファインプレーは決してぶっつけ本番からは生まれない!」
その後、数週間考えてわかったこと、
テレビの時代の弊害かも知れないが、同じ芸はたちまち飽きられると思いがちだ。たとえば漫才などお笑いも毎日違った内容が当然のごとく求められる時代だ。
しかし、よく考えると一方で古典落語のように何十年も変わることなく伝承され飽きられないどころか聞くたびに新たな感動を呼ぶ芸もある。
繰り返し技を、磨き、高めていく職人芸と斬新さを併せ持つのが鶴岡秀子の魅力ではないのか?
ひょっとすると、これも彼女が言うスパイラル〈回帰)のひとつなのかもしれない。
彼女は「出し惜しみせず一日一日力を出し切る。」のが信条とも言っていた。26時間でも働ける彼女のパワーの根源はこの芸を頑に変えずに”繰り返す”ところにこそあるのではないだろうか?
繰り返し繰り返し自分の血となり肉となるまで繰り返す。おそらく、そこまで成熟させてから初めて新しいものに着手する。そのときは既に成熟させているから”自分軸”もぶれない。
「夢しか実現しない」
何がなくても、まず夢ありき。夢がなければ何も始まらない。
しかし彼女の本当のすごさは一旦夢を見つけたら1000回でも2000回でも繰り返し語る。いや逆に『1000回語っても人を感動される夢』だからことできる技なのかもしれない。
「習慣を作るのが経営者。」彼女は習慣をまず自分で作り、そして自分が習慣を実践し昇華する。そして、その基礎の上にまた新たな習慣を作りだす好循環スパイラル。だからどんどん進化していける。
あなたは新しいものに飛びついてばかりいませんか?:「しょっちゅう変わるのが進化ではない。毎日よい習慣を繰り返すのも立派な進化の過程」その生き方だからこそブレずに26時間戦える。
あなたは夢がありますか?そしてそれは本当の自分の夢ですか?:1000回語っても色あせない自分の夢を見つけよう。 必ず見つかる、今やるべきことを一生懸命やり自らに限界をもうけなければ。あせることはない。ツルちゃんも10歳から20年以上かけてやっと本当の夢にたどり着いたのだから。
「愛すべき苦労知らずの〈単に鈍感で感じない)お姫様」鶴岡先生。
本当にありがとうございました。
(文責上野)