第92回定例会


第92回
帝有限公司 会長 氷室 幸夫氏
氷室幸夫(ひむろゆきお)
昭和34年 サッポロビール入社
京都・大阪・東京・九州地区の営業を経て本社ワイン洋酒部長
米国サッポロビール社社長
本社業態開発部長、経営相談室長歴任
定年退職後飲食店経営コンサルタント開業
平成17年香港で起業。古希で「どらや」を開店
現在に至る
開催日
4月26日(金) 19:00 ~ 22:00
開催場所
TKP カンファレンスセンター
参加者数
42名
第92回定例会 「起業の必要十分条件」
氷室会長はサッポロビールを定年退職後、飲食店経営コンサルタントを開業、67歳で香港に於いてマグロ卸業を始め、3年後の古希の誕生日に日本食レストランを開業されました。
今回は「起業の必要十分条件」というテーマで飲食業に限らず、経営に役立つ数々のヒントをご紹介頂きました。
・失敗するかどうかは十分な準備をしているかどうか。
開業前のプランニングで必要なのは2つの事。
①数値的条件:如何に儲ける会社にするか。
②非数値的条件:如何に売上が上がる仕組みを作るか。
・お店作りはコンセプト(こういうお店を作りたいという志)と各要素(立地、ターゲット、利用動機、オペレーション、造作、メニュー、広告・SP、そして接客)との整合性。
必ずしも思い通りにならない。チェックシートにする。他の店には無い「武器」を作ることを常に考える。
・三位一体ではなく、三味一体。
先味:食べる前に感動させる。
中味:実際の料理が美味しいこと。
後味:お金を支払った後も満足してくれること。
・真実の瞬間
スペインで闘牛士が、牛に最後の止めを刺す瞬間を「真実の瞬間」と言うそうです。
ある航空会社が経営不振に陥り、その建て直しのために行った事はお客様は最初の15秒間でその会社のイメージを決定づけると確信、この15秒を「真実の瞬間」と呼び、お客様、取引先、あらゆる外部の人とどのような接点があるか、その接点を全て洗い出し、全社挙げての運動を展開。1年後この会社は見事に赤字経営から脱却した。
他にも数々のエピソードやすぐに使えるフレーズをご紹介頂きました。
講演会後、参加者から、ノートにメモで埋め尽くされてしまったとか、過去の講師の中で1、2番を争うくらい良かったとか、万全な準備をせずに起業してしまったのでもう一度計画を作りたいとか、日頃の経営姿勢を反省したなど、数々のご好評を頂きました