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第9回ファイナンシャル分科会 「VC/PE投資から見える中華圏成長ビジネス及び経営者のための資金調達/IPO講座」

October 6, 2015

今回は、東京で外資系証券会社勤務、その後、北京の長江商学院でMBAを取得され、現在は香港で日系投資会社に勤務されている大内昭典氏より講演頂きました。

 

テーマは 「ベンチャー投資、プライベート・エクイティ(未公開株)投資から見える中華圏成長ビジネス及び経営者のための資金調達/IPO講座」 です。

 

中国経済のリバランス「投資から消費へ、製造業からサービス業へ」

 

現在の中国経済はバブルが弾けた状態などと言われており、GDPの下落など統計上のネガティブな情報が日本の中国報道で飛び交っています。しかしながら、普段の投資の仕事や長江商学院出身の中国人エリートビジネスマンとプライベートを含めた意見交換や交流をしてみると、中国経済のポテンシャルや魅力が鮮明に見えてきます。

 

具体的には鉄鋼やセメント等生産過剰業界が下がった結果、経済全体は下方圧力が強いですが、これはオールド業界に過ぎません。しかし、中間所得層の増加や都市化の進展により現在大きく伸びているのは消費財やサービス業の分野。更に中国は世界一のネット大国です。

 

世界EC市場シェア推移の予測:2015年 → 2018年

中国   35.3 → 40.6%

アメリカ   21.9 → 19.8%

日本    4.9  →  4.2%

 出所:eMarketer(2014年12月)

 

それから、成長市場として映画市場。ここ数年、中国は年率30%以上で映画市場が拡大しており、既にアメリカに次ぐ世界第2位の市場規模です。

日米中の映画市場規模(興行収入) 出所:大和総研
2014年実績:北米104億ドル、中国48億ドル、日本20億ドル

 

元より、ドラえもん、ナルト、ワンピースなどは中国でも大人気で、

「クールジャパンコンテンツの売り込みは今が絶好のチャンス!」と大内氏は個人的にも感じています。

「STAND BY ME ドラえもん」の日中興行収入比較
日本83.8億円 ⇔ 中国5.29億元(約105億円)
 

また、中国の若者の間で日本のフールな動画 (山下智博氏など) が中国で大ウケしているのを皆さんはご存知でしょうか。日本には中国で勝負できるコンテンツは宝の山であり、今こそ積極的に掘り起こすべきです。

 

日系投資会社の中華圏投資実績

 

さて、実際に大内氏が所属している投資会社では、実に1000億円以上に及ぶ中華圏向けの投融資を実行しています。

例えば、海をテーマとしたテーマパーク運営会社(中国企業)や若い女性向け有名アパレル会社(日系企業)など。

更に、中間所得層の増加や都市化の進展により食品や小売りは間違いなく伸びるため、台湾の食品最大手と合弁で投資ファンドを組成し、中華圏で事業展開する食品や小売り企業に積極的に投資しています。

 

参加者を交えたクロストーク

(これから中国で伸びるものについて参加者の意見)

 

・商品販売調査会社

・幼児・子供向け商品・サービス

背景:  外国での爆買い品の持込制限が強化されつつある。

・ネット金融

・越境EC (日中間のインターネット通信販売)

背景: 中国は通関・税金など流通の問題が多いので個人輸入をやっている中国人も多い。

・冷凍品の物流構築

中国は冷凍解凍及び輸送の技術が遅れている。

背景: 中国の「富二代」が高級な日本食を食べている。

         一グループで200~300万円を消費。

・日本の物には人気がある。

台湾人は日本食であっても中国への入り方が巧い。

たこ焼き、寿司は台湾の企業が先に入っており、オリジナルの日本企業が価格競争を含めて苦戦している。

 

終わりに:

さて、私個人の意見ですが同じ日本ブランドの商品でも中国の人は Made in Japan にこだわります。つまり、中国人こそが日本で製造された製品の良さを知っているのであります。日本人がこれを忘れてはなりません。

我々日本人にこそ中国での商機があるのではないでしょうか。

 

(文責:香港和僑会、執筆:香港和僑会会員 黒尾 登さん)

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